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Stagione
断熱材のない家
断熱材のない家造りと母が健康にくらせる住まい。そんな要望でした。クライアントさんのお仕事で何度か見たことがあると言う解体現場でのボロボロになった断熱材、自分の家には使いたくないな、とのことらしいです。今回の家造りは「旬伐り」と言って、秋に選木伐採を行い、春の着工までに製材・刻みまでを行うんですが、木材にこだわりのある事務所と言うこともあって、壁の中を木組みにして木材量をおおく、また通常塗る左官の厚さも厚く、地域的にも関東の南に位置する建築地も相成って、断熱材のない家造りがスタートしました。
完成し、数年と経つクライアントさんとは行事でよくよくお会いするんですが、お母さんも元気で暖房器具もさほど使用しないんですよ!と言っていただいています。設計した家の感想を聞けるってとてもうれし。
和室の天井
山で選んだ木がとても立派だったんです。製材所で丸太を見ながら、いつものように柱や梁にするだけでは物足りなく、製材所の方からのアドバイスがほとんどなのですがw天井材にも可能な丸太だよと言っていただけたので、ちゃんとした和室の天井を挽いてもらうことに。製材している時は節が出るなと願うばかりでしたね。
その他にもメインとなる大黒柱や、その大黒柱の横に立つ姫大黒柱がこの家をささえてくれています。また東京都と農工大メンバーと進めていたLCA(ライフサイクルアセスメント)調査もこの家で取組、環境負荷の少ない家造りを実現、家具の取っ手などに関してまでも制作していただきました。